一白水星 (坎-水)

天 象

冬・寒冷・雨・雪・霜・霧・霞・水害・潮の干満・月・深夜・午後十一時~午前一時(子の刻)・十二月 (子月)・北方三〇度

色・数

暗黒色 白色一・六

象 意

流水・暗黒・闇・内部・裏・かけひき 交合・親愛・胎・色情・売春・裏切り・貯智・秘密・冷静・瞑想・理性・推理・陰謀・苦悩・貧困・どん底・夜逃げ・流転・薄命・孤独・睡眠・安らぎ・永続・延長・引力・慈愛・建娠・密通・忍耐

人 物

中年男性・僧侶・仲介者・貧困者・盲人・部下・病人・売春婦・逃亡者

職 業

水産業・′漁業・飲食業・牛乳屋・飲料水製造・風呂屋・染色・精米・印刷・染物・塗料・外交・洗濯・著述・哲学・書画

身 体と疾 患

耳・鼻・咽喉・尿道・肛門・子宮・膀胱・畢丸・卵巣・精液・腎臓・性病・婦人病・血液関係の疾患・花柳病・陰部と陰部の病気・冷え症

場 所と建 物

海・河・沼・湖・湿地・浴場・流し場・便所・寝室・床下・井戸・洞穴・滝場・温泉・花柳街・裏通り・地下室・消防署・水道局・刑務所・通路・病院・水田

具 象

塗料・インキ・染料・石油・紐・帯縄・タイプライター・印刷機・釣道具・仏像・針・万年筆・人形

食 物

清涼飲料水・塩・塩漬物・魚・酒・海藻類・貝類・牛乳・醤油・吸物

動 物

魚・蠣幅・豚・白熊・狐・かわうそ・ほたる・みみず・ねずみ・おたまじゃくし・その他夜になると出る動物

植 物

寒椿・寒梅・柊・藤の花・杉・槍・水仙・福寿草・水草類

一白水星

一白は一白水星と呼ばれています。一白の定位は北です。北は寒い所であり、陽の光の届かない暗い所で、陰の極であるとされています。

「水」は一白の体であり性質ですが、そのはたらきは流転、永続に特長があります。水は「水の三態」と言って、液体・気体・固体とうつわ三様に変化します。その上、器によってどのようにでも形を変える融通性をあわせ持って止まる事なく、くり返しくり返し変化して極まる事がありません

人間の知性・理性も同じ事で、様々に形を変え、姿を変えて、流動するはたらきを失ってしまえば頑固になるばかりです。柔軟性を失い、硬化してしまえば、そこにはもう進歩はなくなってしまうでしょう。

人間の運命も一滴の水が集まって、小さい流れとなり、岩肌を伝わり、急流となって岩にぶつかり、草や木の根の下をくぐり、滝になって流れ落ち、他の水や流れと合流して大河になり、ついに洋々たる海に帰るのと同じです。

最後に大成した人間となるためには、様々な道を通って成長発展してゆくのではないでしょうか。このような一白の持つはたらきや動きが、人の一生にどんな係わりを持っているのか、又その現象や影響について、一括して次の項にまとめてあります。

一、胎

一白のはたらきの一つに、「胎」があげられます。

生まれる前の児を胎児と言います。「胎」とは兆す、物事の起ろうとする意味で、始まりと言う事です。世の中全ての交わりは、例えば交友関係、商取引き、結婚等。陰陽の結びつきによって起る現象は胎のはたらきが基となっています。一白の胎の作用がうまくはたらいていなければ、結婚をしても別れたり、せっかく始めた仕事も中断する結果になります。

二、引力

人と人、心と心の結びつきはなぜ起るのかと言う根本的原因は一白の引力の作用です。世に言う悪縁にしても良縁にしても、互いに引きあう形から生まれるのでほないでしょうか。一白の生気のはたらきがあれば、わざとらしさのない、あるがままの姿で人をひきつけます。

三、枚(穴)

易卦の一つである「吹為水」から来ています。陥る・落・没等の意味です。人生の落し穴に落ちる、罠にはまる、精神的なあるいは物質的な生活の貧しさ、どん底生活等は一白又は北の滅気の現象です。ちょうど人生の途中にポッカリあいた穴の中にいるのと同様です。そのような時に精神力を発揮して、何とか切り抜けようと頑張って一生懸命に努力し、焦り、悩み苦しんでも、無駄に空まわりするばかりです。しかも一度この穴に落ちたならば、だらだらと果しなくこの現象が続くのみです。

四、人物

一白あるいは北が現わす人物にはまず、中年の男性があります。北かあるいは一白の書作用を受ければ、必ず知性・理性の発達した中年の男性との縁が起ります。困っている時に助けてくれたり、仲介の労をとってくれたりします。然し、反対に凶作用ならば巡り会ぅ中年の男性は、知性・理性に欠けた小人物で、物事の一部しかみない人、あるいは貧しい人(単に物質のみではなく精神的にも貧困な人)です。しかもその人からだまされたり、秘密の色情関係が起って悩みます。

五、方位現象

北あるいは一白が遁甲している方位に、移動したり転居したりすると、どのような現象が起るかを考えてみましょう。

自分の本命と相性の関係にある人には書、相魁の関係にある人には凶作用があります。

本命・月命三碧木星・四緑木星・六白金星・七赤金星の人には吉作用。

本命・月命二黒土星・五黄土星・八白土星・九紫火星の人には凶作用。

吉の現象

水は方円の器に従うと言われています。北あるいは一白が遁甲している方位に、移動するか移転するかして、一白星の生気を受けますと、水があらゆる形に変化出来るように、どんな環境にも耐える力と順応性が強化されます。その上、胎の作用によって新しく交友関係が生じ、沢山の人と交際する機会に恵まれ、商取引き、仕事も発展してゆきます。

思考力もさえ、細かい所に気を配り、人の陰謀等を見抜く冷静な頭脳のはたらきを得るようになります。

良き部下に巡り会う、親切に助けを与えてくれる人に逢うなどの現象も、すべて永続きします。

健康面では寒さに対する抵抗力が強化され、熟睡が出来るようになり、循環器系統の病気も良くなって来ます。

凶の現象

北、あるいは一白の滅気に支配されると、まさに貧乏神につきまとわれたも同様です。凶方で一白あるいは北に移動しますと取引き、商談はだらだらと永びき、結局まとまりません。交友関係・愛情関係もいわゆる腐れ縁で、手を切りたくても切るに切れないで、泥水に浸されるように、ジメジメと果しなく継続してゆくでしょう。「坎」の作用で人からほ陥れられ、裏切られます。たとえ物事が順調にはかどってゆきそうに見えていても、邪推されたり陰謀にあったりして「水」をさされ、中途半端に終るでしょう。

秘密の保てないのも一白の凶の作用です。その他、思い違い、見間違い、書き違いなどのミスを犯す、記憶の衰えなどの現象が起ります。

健康面からみれば生理不順、血液関係の病気、人体の脛孔(耳・鼻・肛門等)の病気等、一白星の病気は勿論、不眠、精力の減退等も考えられます。子供の寝小便、風邪引き等の現象が起り勝ちになるでしょう。

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ひよこのお日柄
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